聖天尊「浴油供(よくゆく)」修行について

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 皆さま、新年明けましておめでとうございます。
 昨年は本当に多難な年でありました。今年は色々な面で日本が復興、再生の年になりますようお祈り申しあげます。
 私も30年来、聖天尊を信仰して参り、この度、念願の聖天堂を建立することができました。今までは本堂右脇間にお祀りしておりましたが、新たに本堂の右奥、庫裡の北側に建設しました。
 この場所は寺の鬼門に当り、聖天尊をお祀りするのには最適と思いました。鬼門に聖天尊を祀り守護神としてお寺を護ると考えたのです。
 又、天堂を建立することにより聖天尊最高の供養法である「浴油供」を修することが可能となりました。浴油供とは一般の者の前で行うことは許されない師資相承、密教最奥の秘法であり、全国でもこれを毎月、厳格に修している寺は恐らく数える程しかないのではないかと思います。
 簡単に説明すると「適温に温めた胡麻油を天尊の御頭(みくし)にそそぎ、それによって天尊は大いに喜び益々その威光を顕し、仏法の興隆、守護に大いに力を発揮される」というものです。
 元々、聖天尊は弘法大師が唐より持ち帰られたものであり、その「御請来目録」にも明記されており、興教大師も「歓喜天講式」を著し、聖天尊の威大なる徳を述べられておられます。
 当山では、本年1月より月に3座、この浴油供を修していくことと致しました。参拝されたい有縁の方がおりましたら寺務所までお声を掛けてください。(境内より直接、参拝はできません。)
 では、これより前述しました仏法興隆、密宗興隆、日本の復興を天尊に謹んでお祈り申し上げて行きたいと思います。

南無大聖歓喜双身天王


合掌
2012年1月5日