開創700年を迎えて

 当山は過去帖に記されている所より、應長元年(西暦1311年)に示寂された宥阿上人を開山としております。 よって昨年(西暦2011年)に開創700年の正当年を迎えました。
 この記念すべき年を迎えるに当り、聖天堂・庫裡等の建設を進めて参り、本来ならば昨年5月7日に落慶式を挙行する予定でありましたが、3月11日の東日本大震災の影響を考慮して延期をし、本日、ここに縮小した形で落慶の祝いを迎えることになりました。
 被災地では復興のきざしが見えつつもまだまだ大変な状況下にありますが、犠牲になられた多くの方々のご冥福と被災地の一日も早い復興を併せてお祈り申し上げております。

 顧みまするに、小衲、昭和54年に晋山以来、平成3年に本堂、山門の落慶式を執り行い、平成6年、頌徳会館、平成14年には鐘楼堂の建立、そして更には今回の700年を記念して聖天堂、庫裡の建設と、寺の機能の一層の充実という見地より山容整備に力を注いで参りました。 これらの諸々の事業が円滑に遂行できたのは偏に総代・世話人を初め檀信徒のご信援の賜とここに、深く感謝申し上げます。
 これらによって、当山700年の寺歴に相応しい山容を持つに至った訳であり次世代に末永く継承されていくものと信じるところであります。
 この700年という歴史の重みを噛みしめ、今後、更に寺としてその役割を充分に果たせるよう精進して行く所存であります。
 皆さま方の今後、益々のご指導とご協力をお願い申し上げ御礼の挨拶と致します。

合掌
2012年4月14日