年頭に当り思いつきの所感を一言

 新年あけましておめでとうございます。平成26年甲午(きのえうま)年の年頭に当り、皆様のご多幸を心よりお祈り申しあげます。
 当山では、新年を迎えた元旦午前0時を期して、元朝大護摩供を修し、檀信徒の家内安全等を始め天下泰平・万民豊楽・国家安穏・世界平和を、ご本尊不動明王に祈念申しあげたところであります。

 そこで、年頭に当り思いつきの所感を一言。
 本年の我国は、国内においては4月よりの消費税増税によりアベノミクスによる上向きの景気感が削(そ)がれる心配があり、政府による大型の景気対策が盛られているところですが、これが効を奏するか、 無駄な公共投資とならないよう願っているところです。又、東北大震災の復興、津波による原発事故の対応も遅々(ちち)として進んでいない現状であり、更に関東、中部地域における新たな大震災の発生も予測されているところであります。
 国外においては、中国・韓国の反日的外交が、昨年にも増して度を強めてくる状況にあり、北朝鮮も含め、仲々、万邦協和という訳には行かない状況であります。
 このような言わば内憂外患的状況を鑑(かんが)みる時、心が重く何時になれば誰もが幸せ感に浸(ひた)る時が来るのかという漠(ばく)たる不安に襲われる時もあります。
 しかし乍ら、私達仏教徒はいつ、いかなる状況においても心の平安を求め、仏さまを信じ、それぞれに自分のできる事に努めていくことが大事ではないかと思います。
 私達日本人は、古来より清潔を好み、勤勉、実直、和を尊び、それらを誇りとしてきた民族であります。これら世界に範となる民族性に今後も更に磨(みが)きをかけ、日本の文化・伝統を世界に発していく必要があるのではないかと思います。
 そのためには、六年後となる東京オリンピック、パラリンピックを成功させることは日本にとって大きな機会になると思います。
 多種多様な価値観がある中、国民の思いを一つに結ぶことも大事なことではないでしょうか。中国、韓国のような政治利用ではない洗練された日本の国民の思い、和を世界に示すことができれば、更に日本国の価値を高めていくことになるのではないかと思うのです。

合掌
2014年1月21日