金沢そして京都~聖天さま巡り

 10月11日、大宮駅より北陸新幹線に乗り金沢に旅行に行きました。北陸新幹線が開通してもうすぐ1年になりますが、話の種に乗りたかったこともあって友人と金沢旅行を計画しました。金沢には10年以上前にも行ったのですが、今回は観光の合間に聖天さまを祀っている寺(3ヶ寺)にもお参りをしてきました。
 昔のだいぶ古い資料を参考に参拝に行ったのですが、この内2ヶ寺はよくお参りされているようでしたが、1ヶ寺は全くお参りされている感じがなく埃(ほこり)にまみれている感じでした。寺といえども永く信仰を保つことの難しさを感じさせられました。
 この2ヶ寺の内の天台宗 西養寺は前田利家公、利長公も参詣され利常公により再興された寺です。特に聖天さまは利常公が守り神として兜(かぶと)の中に納めていたと伝えられています。

 お参りの合間に近江市場(おうみいちば)を覗(のぞ)くと、カニの解禁には少し早く(11月から)残念でしたが、のどぐろ(赤ムツ)がどこの店でも沢山売られており今や高級魚となったのどぐろは値段も仲々のものでした。

 つづいて11月7日より一泊の予定で兵庫と京都の聖天さま参りをしてきました。 先ず新幹線にて東大阪駅まで行きレンタカーを借りて尼崎にある園田聖天 福田寺に参りました。 住宅街の中にある祈願寺院で宗派は真言宗聖天派です。
 聖天堂に入り法楽を捧げた後、ご住職よりお祀りされている聖天さま4体を直接見せて頂きました。 木天(もくてん)が多くありました。 毎年12月下旬から21日間の浴油に入られる由とのこと。 帰りには三井栄光大僧正の浴油供伝授を収めたDVDを頂き大感謝でした。 仲々手に入らない貴重な資料です。

 夜は京都に宿をとり、いつもの気のおけないメンバー(歓喜天参拝の会)で楽しい食事会を致しました。
 翌日は午前中、山科(やましな)聖天 双林院東山聖天 香雪院東山 双林寺を巡り、午後は事前に連絡しました西陣聖天 雨宝院に参拝しました。ここは弘法大師を開基とする寺で大師が嵯峨天皇の御悩平癒のために玉体に御等身の歓喜天を一刀三礼し祈願した寺です。 また重要文化財の千手観音立像は圧巻であります。聖天さまに深い造詣を持たれ熱い思いをよせるご住職より色々なお話を伺い、時の過ぎるのを忘れました。

 市井(しせい)に息づく寺とでも言ったらよいのでしょうか、庶民の信仰に支えられ今に生きる聖天信仰がこれからも末永く続いていくようにそれぞれの寺の発展興隆を心よりお祈り申しあげました。

合掌
2016年12月01日