護摩堂建立の経緯(いきさつ)については前にここで書きましたが、これからは「不動堂」という名称で統一することにしました。
去る4月3日、過去に当山の本堂、山門、鐘楼堂、閻魔堂を建てた宮大工である社寺工務店と不動堂建立工事契約を致しました。
建物概要は木造、間口5間、奥行き5間3尺の宝形屋根をのせた不動堂と廊下で繋(つな)いだ10畳の受付所兼法要準備室の併せて151.5㎡の建築面積となります。
全体的に古建築の雰囲気を醸(かも)しだすよう彫刻等は余り使わず、通常より少し太い柱材、部材等を使用するようにしたのが特徴です。
工事の予定は今年の秋に基礎を打ち、来年中には完成の予定です。
又、不動堂の建立と合わせて本尊不動明王を京都の仏具店に発注致しました。 本尊は瑟瑟座(しつしつざ)に座る座像で、身丈2尺8寸、全高7尺4寸、矜羯羅(こんがら)、制吒迦(せいたか)の2童子は全高4尺5寸の三尊形式です。 尊容としては生駒山の本尊不動明王を参考に製作することにしました。
仏師は京都在住で以前に愛染明王、軍荼利明王を製作してもらった方です。ただ、この仏師さんはかなり沢山の製作依頼を受けていて、当山の不動明王の完成は再来年の夏頃になる予定です。
京都の仏具店とのやりとりの中で1つ、面白い話がありました。
それはこの仏師さんが初めて仏像を彫刻した時、お手本にしたのが生駒の不動明王であったという話です。偶然なのか分りませんが、私は仏縁、それも生駒の聖天さまのお導きを感じています。
「仏師としてお手本として初めて彫った生駒のお不動さまを今回、聖天さまのお導きによって製作する」。大きな強い力を感じずにはいられない思いです。これから大勢の人を導き、救ってくれる仏さまとして、この寺に示現して頂きたいと今から念じているところです。
合掌
2018年05月15日