11月9日~10日で兵庫県神戸市と宝塚市にある聖天尊をお祀りしている寺院を巡拝してきました。
そろそろコロナ第8波かといわれている中でしたが、前々より計画していたこともあり、いつもの聖天参拝会4名で下記の寺院を参拝してきました。
1.長田聖天 弘聖寺(こうしょうじ) | 神戸市長田区 |
2.大本山 清荒神清澄寺(きよしこうじんせいちょうじ) | 宝塚市 |
3.大本山 中山寺(なかやまでら) | 宝塚市 |
4.宝塚聖天 了徳密院 | 宝塚市 |
5.天台宗 妙光院 | 神戸市中央区 |
※参拝順 |
先ず1番目にお参りした長田聖天は寺歴50有余年の寺で開山森岡弘信尼が霊感により感得した聖天さまを自宅にお祀りしたのが、その初めであり、その後、お堂を建て生駒聖天宝山寺の松本実道貫主(当時)より聖天法の伝授を受け正式に西大寺の末寺として開山された由にあります。その後、阪神、淡路大震災で羅災し大きな被害を受けましたが、現在は見事に復興、寺域も拡充され聖天信仰に精進されております。
当日は第2世住職森岡信道師にご案内頂き、お話も伺うことができました。その中で「今まで長い間、浴油をされてきて特別なものを感得したことはありますか?」との問いに「そういうことは全くありません」と答えられました。その自然な言葉と態度に謙虚さが滲(にじ)み整備された伽藍と境内の清潔さを象徴していました。
次にお参りした清荒神清澄寺は西暦896年、宇多天皇の創意による勅願寺として創建された真言三宝宗大本山です。特に一大荒神信仰の場として、火の神~荒神さまとして信仰を集め家内安全、商売繁昌など現世利益を求めて多くの人で賑っています。
本尊は大日如来。大変、立派な天堂(拝殿)には三宝荒神王、歓喜天、十一面観音が祀られており、棟(むね)つづきの後堂には浴油堂があり、ここで毎日、三宝荒神、歓喜天尊の「合行如法浴油供」が厳修されています。
3番目にお参りしたのは大本山紫雲山 中山寺です。この寺は聖徳太子の建立による我国最初の観音霊場であり、西国三十三ヵ所二十四番札所です。
寺歴によると豊臣秀吉公が当山で祈祷したところ秀賴公を授かり、又、明治天皇の生母である中山一位局が当山の「鐘の緒」を受けて明治天皇を平産されてから「明治天皇勅願所」となり、「子育て、安産の寺」として全国にその名を轟(とどろ)かせています。
まず、本堂に向かう参道両脇に5ヶ寺の塔頭寺院があり、その中の1つに成就院があります。ここは聖天尊を本尊とする寺であり皆で法楽を捧げました。その後、紫雲閣にて中山寺派管長、大本山中山寺長老であります今井浄圓猊下(げいか)に面会、お茶の接待を受け、何と管長直々(じきじき)に山内をご案内頂くこととなりました。
これは今回同行の大御堂寺住職 水野真圓師が若かりし頃、東寺の「御修法(みしほ)」で承仕(じょうじ)の役を共にお勤めした間柄、いわば法友であったということで、今回、特別にご配慮を賜わったものです。
私は中山寺にお参りするのは今回で2度目ですが、境内約2万坪に建つ多くの伽藍は全て整備されており、本堂正面階段脇にあるエスカレーターを始めエレベーター等、高令時代にいち早く対応されている諸施設は誠にすばらしく、皆、感嘆の一言につきました。又、平成29年に再建の五重塔(青龍塔)はその名のとおり深い青色(群青色)に塗られ、大日如来をお祀りする朱色の多宝塔(大願塔)と共に仏法を象徴的に荘厳しています。
ご案内頂いた後、管長猊下に丁重に御礼申しあげ、我々は次の参拝寺である宝塚聖天へと向かい、参拝、法楽をして参りました。その後、神戸市へ戻り、天台宗 妙光院を参拝、巨大な馬頭観音像にご真言をお唱えしながら聖天堂にて法楽を捧げました。
いつもながらの1泊2日の参拝旅行ですが、今回は何と言っても水野師のお陰で大本山中山寺派管長、直々によるご案内で諸堂参拝ができたこと、これが大きな"みやげ"となりました。
諸堂伽藍の荘厳さと今井管長猊下の優しくおおらかなお人柄に魅力を感じつつ。
面会してお話を頂きました長田聖天森岡信道ご住職、そして今井猊下のお二人に深甚なる感謝と今回、いろいろお取り計らい頂きました水野僧正に御礼を申しあげます。
合掌
2022年11月25日